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クローン病&潰瘍性大腸炎通信-<8>
<<看護婦の立場から>>
国立大蔵病院腸外来看護婦 八木ひろみ
国立大蔵病院腸外来担当医 大原 信
潰瘍性大腸炎とクローン病は原因不明疾患で、特定疾患治療研究疾患に指定されています。青壮年期に、圧倒的に多く年々増加し続けているが、医療機関の窓口や一般的に情報手段が少ないとおもいます。腸外来に定期的に配属され、少しでも疑問に答え不安が解消されるように看護婦の立場よりあげてみました。
Q | 潰瘍性大腸炎と診断されたが、毎月 通わなければいけませんか? |
A | 仕事を持ち大変でしょうが病状が落ち着くまでは、定期的に通いましょう。 |
Q | 薬は、どこの薬局からでも、もらえますか? |
A | 大丈夫!もらえます。院外処方が、発行されますので会社や自宅の近くなど、きめた調剤薬局で、もらうようにするといいでしょう。もし、他の病気で薬を飲んでいる場合には、必ず担当医に相談して下さい。又、決めた薬局ならば、重複したり困った場合は、連絡下されば、対応も早いでしょう。 |
Q | 薬をやめたらどうなりますか? |
A | 病状が、悪くなる方が多いです。「調子が良く 忙しいので止めた…」ということがきかれますが、この病気についてはきちんと飲むことをすすめます。悪化すると病状が落ち着くまで、長期経過をたどったり薬の量も増えることになります。調子の良い生活は、医師の指示を守りの飲み続けているからこそ、保たれているのです。 |
Q | 薬を飲み続けると副作用は、ないですか? |
A | 個人差があります。 皮膚のかゆみや口内炎 、まれに脱毛の方がいました。男性は、精子減少症が、まれに起こることがあります。専門医は副作用については、熟知しています。自分で関係があるないを判断せずに、なんでも主治医に相談しましょう。病状が、落ち着いているとき担当医と相談し、薬を変えるか、一旦止める方法が、あります。もちろん、やめると精子の数も戻ります。 |
Q | ステロネマ(注腸ステロイド剤)のコツは? |
A | 注腸の検査を思い出だしてやってみて下さい。生活習慣もあるでしょうから、時間に余裕のあるときにゆっくりやってください。 |
Q | 食事は、どんな事に気を付けたらいいですか? |
A | 特に制限はありません。調理時間の新らしいものをバランス良く食べましょう。いろいろ食べてみて、又は調理方法で下痢・腹痛の原因となる食品を知っておく事が大事です。 ===こんな方がいました=== 海外旅行(東南アジア系)食べ物は、辛子が入った料理が、多かった。次の日、下血した。 一般的にアルコール・炭酸飲料・香辛料は、下痢を助長させるので控えたほうがいいでしょう。 夏のビールの一気呑みは、いけませんね! |
Q | 日常生活で気を付けなければならない事は、ありますか? |
A | 特にありません。運動もストレス解消となるなら、適度に楽しみ、疲労は残さないように睡眠を充分取りましょう。 旅行など趣味を生かし気分転換を図りましょう。 ===こんな方がいました=== 日記…をつけてる方?入院中、「その几帳面さが悪化させるんだよ!」と、言われやめてみた。やめてみて良かったと、思っている。 神経質になりすぎないで病気を受け止めて 前向きに過ごす事が、重要なのです |
Q | 季節は、影響されますか? |
A | そうですね!当院でのアンケート調査では春や秋の季節の変わり目に体調を崩す方が多いようです。天候が不順で風邪をひいたり、就職・受験・引越し・地域の役員などのプレッシャーは病状の悪化の原因となりますので、気を付けてお過ごし下さい。 |
Q | 潰瘍性大腸炎・クローン病の方の住宅ローン・生命保険は、どうなるのだろう? |
A | 不動産会社・生命保険会社にこの疑問についてそれぞれ2社から話を伺いました。 <住宅ローン> これらの病気だからといって、制限されるこはない。(2社共通) <生命保険> 審査が厳しい。(2社共通)・・・病気に関係なく審査が厳しくなっているそうです。医師の診断書が必要なときは、担当医に相談しましょう。 |
最後に私から |
患者さんにとって医者との出会いは、一生を左右する問題です。相性もあるとは思います。当院は、専門外来として窓口があり、患者さんから 「10年近く通院しているが、一度も入院していない」「この外来があるから安心」「病状に対して管理してくれているから安心。そしてだんだん自分の身体を知り、コントロールできるようになった。」と、こんな嬉しい話を聞きました。 |