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8. 赤ちゃんのお風呂
お風呂にいれてあげることって
赤ちゃんは、お風呂が大好き。こんないい効果が得られるのが沐浴です。
赤ちゃんとのスキンシップ。
全身の観察ができる。
体をきれいにする。(新陳代謝が活発な赤ちゃんは、汗やうんちで汚れやすい。)
血液の流れをよくする。
発育を助ける、よく眠る
ミルクの飲みがよくなる
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お風呂の種類
全身清拭:
赤ちゃんがお風呂に入れない時に体を拭いてきれいにします。
スポンジバス:
外で石鹸をつけてから湯船にいれて洗い流す方法です。ベビーバスにつけて行うのがこわい場合簡単に行えます。
沐浴:
湯船につけながら赤ちゃんの体を洗います。
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入れる期間
生後1か月までは専用のベビーバスで入れるようにします。これは、赤ちゃんは感染への抵抗力が弱いためと、大人と一緒では長湯になるのと、湯の温度が違うので疲れやすいためです。1か月を過ぎてからは内風呂に入れてもかまいませんが、毎日新しく沸かし、最初に入れるようにします。
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沐浴で気をつけたいこと
室温は、20度以上にして、すき間風を防ぎましょう。
授乳の前後30分はやめましょう。
お湯に入れる時間は5分位。長くなると疲れてしまいます。
毎日、同じ時間帯に入れ、赤ちゃんの生活リズムをつけるようにします。
お風呂の準備を全部整えてからいれるようにしましょう。
お湯の適温−39度から40度です。夏は37度〜38度でもいいでしょう。
夏は2、3回
普段は1日に1回で充分です。夏でもきちんと入るのは1回で、あとは行水程度にします。バスタイムは原則として午前10時頃から、午後2時頃まで。ただし、夜ぐずって寝つかない子は、夕方入れてあげるとよく眠ってくれる場合もあるので、臨機応変に対応しましょう。
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こんなとき、お風呂はやめましょう
体温36.4度以下、37.5度以上のとき
機嫌が悪く飲みが悪いとき
下痢や嘔吐をしているとき
泣き声が弱かったり、顔色が悪いとき
湿潤した湿疹のあるとき
お風呂に入れる準備
1 部屋の準備
出入口でない、お風呂用品がおける広い場所。近くに危険なものがないことを確認します。
窓はしっかり閉め、すき間風が入らないようにします。
室温24〜26度の明るい部屋
浴室でいれる場合は、赤ちゃんを裸にする前に蒸気などで室内を暖めておきます。お風呂に入れたあとに赤ちゃんの着替えをする場所を確保しておきます。
2 用意するもの
お湯の温度は39〜40度くらい。
着替え、ベビーバス、肌着、おむつカバー、おむつ、せっけん、顔拭きガーゼ、洗面器、 爪切り、柔らかい毛のブラシ、バスタオル
着物を脱がせる
退院したばかりの赤ちゃんは首がすわらないので、寝かせたままで腕に気をつけて脱がせる。肘の関節を軽くつかんで、一方の手で衣服を引っ張り、脱がせる。
おむつをはずし、排便があれば脱脂綿で拭きとる。
沐浴布の上に寝かせる。
体の観察をする
耳の裏はただれていませんか?
耳だれはありませんか?
目やには出ていませんか?
爪はのびていませんか?
おへそ!出血したり、赤く張れたりしていませんか?
皮膚のくびれている所に湿疹はできていませんか?
おむつかぶれはできていませんか?
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沐浴の方法
1 片方の手のひらで赤ちゃんの頭と首のうしろを、親指と人さし指で耳の裏を支える。
2 もう片方の手で、親指をおなか側に、残りの4本の指をおしりにまわして体を支え、足の方からそっとお湯に入れる。
*ポイント
沐浴布で、赤ちゃんを覆うようにすると赤ちゃんは怖がらない
気持ちよければ、赤ちゃんは足を伸ばすので、そうしたら体を洗う
3 顔から洗う。顔用洗面器のお湯で、ガーゼハンカチを使い、目から拭いていく。
目頭から、目尻へ、額、鼻、鼻の下、口の周り、顎の順で、頬は円を描くようにして拭き残しのないように洗う。
ガーゼで頭を濡らし、右手に石鹸をつけて良く泡立て、頭全体を手のひらでなでるように洗う。洗い流すときはガーゼを使う。最後にガーゼのハンカチをきつくしぼり、髪の水分を十分拭きとる。
右手に石鹸をつけて、首、胸、お腹、腕の順で軽くマッサージするように洗う
*ポイント
首はVの字に洗う。
首のくびれたところ、手のひらの中、脇の下もていねいに洗う。
腕は片手でつかむようにして、手の方から肩にむかって、くるくる手をまわしながら洗う。
6 足先から股にむかって、くるくると手をまわしながら洗う。
7 背中を洗う。
背中を洗うために赤ちゃんの向きをかえる。右手の親指を除く4本の指を赤ちゃんのわきの下に入れ、手のひらに胸のところを乗せるようにして、うつ伏せの状態にする。なでるように背中を洗う。首のところもていねいに洗う。そのまま、おしりも洗う。
8 股を洗う
左手で赤ちゃんの両耳をしっかりおさえ、前向きにして、股を洗う。
股を洗う。くびれた部分はていねいに洗う。男の子は陰のうの裏側もていねいに洗う。女の子は陰唇の間もていねいに洗う。
9 体を拭く
一度、赤ちゃんを湯につからせ、沐浴布を外してからバスタオルにあげる。
バスタオルで全身をおさえるようにして、拭く。頭、股、わきの下もよく拭く。
タオルを外して、着物の袖を迎え袖をしながら簡単に通す。
おむつをあてる
おむつをあておわったら、着物をきちんと着せる。
髪の毛を整える。
耳の手入れ:片手で赤ちゃんの頭を押さえ、綿棒で耳の入り口やまわり、耳のうしろの汚れを取り除く。
鼻の手入れ:赤ちゃんの首をしっかり押さえ、綿棒に少量のベビーオイルをつけ、鼻の入り口付近だけを軽く掃除する
*注意
赤ちゃんは自分でゴミをだそうとします。汚れている時だけ綿棒で無理せず掃除しましょう。
12 赤ちゃんの喉が渇いているときがあるので、湯冷まし、あるいは授乳時間が近ければそのままおっぱいをあげましょう。
欲しがらなければ無理にあげる必要はありません。
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沐浴できない時
赤ちゃんの体調が悪い時のお風呂はスポンジバスというやり方できれいにしてあげましょう。
沐浴を見合わせるのは、体温が平熱より5分以上高い時、風邪をひいた時、下痢をしている時などです。下痢や機嫌のわるいときは、お尻だけを洗ってあげます。スポンジバスのやり方は次の通りです。からだを冷やさないように、バスタオルをかけて、洗う部分だけを出して拭きます。からだがあまり汚れていない時は、石鹸を使うのは見合わせてもいいでしょう。
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- 服をぬがせ、バスタオルをかけ、お湯にひたしてしぼったガーゼで顔と頭を拭く。
- スポンジに石鹸をつけて、洗う部分だけのバスタオルをはだけて全身を洗う。
- ガーゼとタオルで石鹸をふきとり、乾いたタオルでふいてあげる。
- 手早く服を着せる。
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