外来の裏話
カルテNo,14 誰の子か分からない?
- 患者
- 19才のOL
- 主訴
- 子供をおろしたい
- ストーリー
- ある日,深刻な顔をして若い女性が一人で来院。
「子供をおろしたいです」と言う。よく話を聞くと
「彼氏が二人いてどっちの子か分かんなくなっちゃって・・・・・」と続く。
よく聞いて見ると本当に好きな子は白人の男性で同じ日に黒人の子と遊んだらしい。
妊娠12週は分かったがこれ以上逆算して妊娠時刻までは出せない。
白人の子なら産みたいとのことであった。
結局,おろすことになったが内心せめて同じ黒人か同じ白人であれば・・・・・と思った。
承諾書は横文字だったのだがあえて誰に書いて貰ったかは聞かなかった。
どちらでもよかったからである。
いや,どうでもよかったからである。
- 考察
- 性のモラルが問われつつある。
教育,社会,知識,家庭の問題と緊密であり,ますます複雑化かつ多様化している。
このケ-スは胎児の染色体の検査で父親が特定できたのかも知れない。
最近誰の子か分からない方とか浮気の相手の子を妊娠した主婦の方等・・・・・本当に困った相談が増えた。
特に特殊な中絶を専門にしている訳でもないのに・・・・・
そうかと思えば双子の女の子を産みたい方や性別を調べて欲しい方からの相談もある。
超音波で性別は分かるかも知れないが今の法律では言えないので勘弁して欲しい。
世の女性に告ぐ。
自分の身は自分で守って!